インテリア性が高く、おしゃれでプロっぽいイメージのサイフォン!
演出効果NO.1と言えば、やっぱりこの淹れ方です。
フラスコの中でコポコポと沸きあがるお湯、上下するコーヒー液。
そして、コーヒー液が下に落ちてくる様子は、見ているだけでも楽しめますが、味もなかなかのものです。
サイフォンは粉の質が出来上がりを左右する
喫茶店のカウンターなどで見かけるので、プロの道具と思われがちなサイフォン。
確かに部品も多く一見複雑で難しく見えます。
しかし、実は味が安定しやすいので、初心者でもプロの味が出せるオススメの抽出器具です。
サイフォンの原理は、上のロート部にコーヒー粉、下のフラスコに水を入れて加熱すると、水が沸騰し、蒸気圧で上にあるコーヒー粉を浸出させコーヒーが抽出来るというものです、
火を止めると気圧が下がり、上下の境界にあるフィルターを通してコーヒー液だけ下のフラスコに落ちてきます。
ペーパードリップやネルドリップのように「テクニック」が必要ない分、味のブレが少ないのです。
その代わり4つの注意点があります。
器具の大きさに合わせた分量を守る
大きな器具で少量を淹れようとすると、味にムラのあるコーヒーに仕上がります。
いつも飲む分量に合わせたサイフォンを購入しましょう。
ただ、いつもは自分ひとり分ですが、時には数人のお客様に振舞いたくなることもあるかもしれませんね。
そのような場合は大きめのシフォンを購入しても大丈夫です。
初めにフラスコに入れるお湯の量を出来上がり量よりもかなり少なめにして沸騰させ、沸騰してロートに上がってきたときに不足分のお湯をロートにつぎ足せば、味が安定します。
「粉の量」「焙煎度」「挽き方」が味を左右する
コーヒーを淹れるテクニックがいらない分、「粉の量」「焙煎度」「挽き方」が味を左右するので、出来上がりの味をイメージしながらコーヒー粉をセットします。
サイフォンは温度が高い沸騰したお湯で抽出するので、苦みが強調される傾向があります。
その特徴を加味したうえで、コーヒー粉を用意します。
加熱時間を守り、竹べらで混ぜる
サイフォンでは、加熱時間をきっちり計時して、しっかりと竹べらでかき混ぜることで、味のブレが少なくなります。
ろ過布のお手入れ
ネルドリップと同様に最後はろ過布でコーヒーを漉すため、きちんとお手入れをしないと香味が変化します。
サイフォンに必要な器具
[su_list icon="icon: coffee"]
- ロート
- フラスコ
- アルコールランプやビームヒーターなどの加熱器具
- 竹べら
- 布フィルター
- ろ過器
- メジャースプーン
- 細口ドリップポット
- カップ&ソーサー
[/su_list]
サイフォンは、上の筒状の「ロート」と、下の球状の「フラスコ」により構成されています。
円形のネルフィルター(布フィルター)を付けた「ろ過器」を、ロート側にセットし、抽出できる状態にします。
家庭用に市販されているサイフォンは、一式(ロースト・フラスコ・加熱器具・竹べら・ろ過器・メジャースプーン)が揃った状態で販売されていることが多いです。
サイフォンに適したコーヒーと分量
1杯分の目安は、コーヒーの粉が、中細挽きで10g、中挽きなら15g、粗挽きなら18g程度。
お湯の量は160ccです。
サイフォンでのおいしい淹れ方
ガラス製の器具ごしに、コーヒーができあがるまでの過程が目でも楽しめる演出効果の高い抽出器具です。
上手に淹れれば、ワンランク上の味が期待できます・
ポイントは「火加減」「ろ過布の扱い」「ヘラで攪拌するタイミング」「時間」です。
手際よく作れるようになったら、自分だけでなく、家族や客様に振舞いたくなること間違いなしです。
[su_youtube url="https://youtu.be/XGqvfdrj2VA"]
引用:YouTube「サイフォンでのおいしいコーヒーの淹れ方【UCC】」
step
1フィルターを準備する。
初めて使うネルフィルターは、ろ過器にセットした状態でコーヒー液で20分程度煮て、付着している糊や汚れなどを取り除き、コーヒーとなじませてから使います。
step
2お湯を沸かす。
フラスコに杯数分のぬるま湯を出来上がり量より多めに入れます。
少し多めに入れるのは、蒸発分、コーヒー粉に吸収される分を考えてのことです。
アルコールランプやビームヒーターなどの加熱器具を点火し、お湯を温めます。
この時、フラスコ外側の水滴は破損防止のためによくふき取っておきます。
アルコールランプを使う場合は、炎の高さは約2センチが基本です。
step
3フィルターをセットする。
お湯を沸かしている間に、金属製のろ過器に、ネルフィルターをセットします。
step1のフィルターに一度お湯を通して温めてから、乾いた布巾などで水気を切り、フィルターが冷えないうちに、温めておいたロートにセットします。
この時、ロートの管の先端部に、ろ過器のスプリングにある留め金をしっかりと引っかけ、ろ過器がロートの真ん中からズレないよう竹ベラなどでしっかり調整します。
step
4コーヒーの粉を入れる。
ロートに、杯数分のコーヒーの粉を入れます。
ロートを手で軽くたたくか、軽く揺すって、コーヒー粉の表面を平らにします。
step
5フラスコにロートをセットする
フラスコの湯の沸騰を確認できたら、加熱器具をはずし、ロートをセットします。
フラスコを火にかけたままでいきなりロートを差し込むと、突沸(湯が吹き出す)することもあるので注意してください。
ロートを完全に差し込む前に、ろ過器の先から垂れているボールチェーンをゆっくりお湯に沈めます。
ロートがしっかりとセットされていることを確認したら、加熱器具ををフラスコの下に戻します。
step
61回目の攪拌。
しばらくすると、フラスコのお湯がロートに上がってきます。
お湯が半分くらい上昇してきたら、竹べらでコーヒーの粉とお湯をなじませるように、素早く円を描くように数回6~8回攪拌(かくはん)します。
この時、竹べらがろ過布に触れないように注意してください。
ほぼすべてのお湯が上がってきたら、再び竹べらでコートの中を6~8回混ぜます。
step
7弱火で放置し抽出する。
混ぜ終えたら「弱火」にして、15~45秒をめやすにしてそのまま置き、抽出します。
抽出時間は、コーヒーの焙煎度や挽き方によっても変わってきますが、長すぎると雑味が出てしまうので、1分を超えないように注意してください。
ここで、上から泡、コーヒーの粉、液体の3層になっていると良い状態です。
step
8火を消して2回目の攪拌。
抽出時間が過ぎたら火を消し、ろ過をスムーズに行うために2回目の攪拌(かくはん)をします。
もう一度、竹べらでロートの中を6~8回軽くかきまぜます。
この混ぜ方で味が左右されます。
遅すぎると苦みが強くなり、早すぎると酸味が出ます。
step
9コーヒーがフラスコに落ちるのを待つ
まぜ終わると同時にコーヒーが落ち始めるがベストタイミングです。
このタイミングがぴったり合うと、ロートに残ったコーヒー粉はドームのようには丸く山になります。
もし、コーヒー粉がベタッと平らになったときは、渋くなっいるかもしれません。
ロートの中のすべてのコーヒー液がフラスコへ落下するのを待ちます。
完全に落ちきったらできあがりです。
上のロートをはずして、コーヒーをカップに注ぎます。
アドバイス
コーヒーがなかなか落ちてこない時は、布巾でフラスコを包むなどして、フラスコの温度を下げるとよいでしょう。
また、いったんフラスコに落ちたコーヒーがロート側に戻ってしまう「バックロート」という現象が起きると、コーヒーの味に悪影響が出ますので、注意しましょう。
抽出後のコーヒーのかすも見てみましょう
ドーム上に盛り上がった表面に、コーヒーの雑味の原因となる細かな泡があり、下にいくほど粗めのかすの層ができているとき、クリアな味わいのコーヒーが抽出されている目安になります。
フィルター(ろ過布)のお手入れ
使用後のフィルターは乾かしてしまうとフィルターにしみ込んだコーヒーの成分が酸化していやな臭いのもとになります。
清潔に保つためにも、ろ過器に付けたまま煮沸して、付着したコーヒーの粉を完全に取り除き、冷水を入れた容器に漬けて、冷蔵庫などで保存してください。
水は毎日変えます。
フィルターが目詰まりして黒くなってきたら交換の時期です。
目詰まりしたまま使用すると味が変わってしまい、好みの味に抽出できなくなってしまいます。