アイスコーヒーを淹れる方法は大きく分けると2つです。
「ペーパードリップなどで抽出した温かいコーヒーを冷やす方法」と「専用の器具で、水からコーヒーを抽出する方法」です。
専用器具は「ウォータードリッパー」「ダッチコーヒーメーカー」などと呼ばれる水を点滴のようにコーヒー豆のすべてを引き出します。
他にも「水出しコーヒーポット」「ウォータードリップポット」など、コーヒー粉を水に浸して抽出する方法もあります。
レギュラーコーヒーを冷やしてアイスコーヒーを作るペーパードリップ
アイスコーヒー専用の器具を使わなくても、ペーパードリップさえあれば、おいしいアイスコーヒーを淹れることができます。
普通にアイスコーヒーも楽しめますし、アレンジコーヒーのもとにしてもいい淹れ方です。
ペーパードリップでの淹れ方
基本の手順はペーパードリップでホットコーヒーを淹れる過程と同じですが、使う豆の焙煎度や量、お湯の分量に注意します。
[su_youtube url="https://www.youtube.com/watch?v=bv_-u7X-Cpk"]
引用:YouTube「おいしいアイスコーヒーの淹れ方【UCC】」
必要な器具
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- ペーパーフィルター
- ドリッパー
- サーバー
- 細口ドリップポット
- メジャースプーン
- グラス
- 氷
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アイスコーヒーで飲む場合のおいしい淹れ方
グラスいっぱいの氷を用意し、急冷する方法です。
キレがよく香りが消えずに残るのでアイスコーヒーを飲む場合にオススメの方法です。
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1抽出する。
一杯分あたりのコーヒー粉の量は13~18g、注ぐお湯を合計140cc程度にして「ペーパードリップの淹れ方」と同じ手順で、濃いめに抽出します。
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【ペーパードリップ】
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2氷を入れたグラスを用意
氷をフチまでいっぱいに入れたグラスを用意します。
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3グラスに注ぐ。
濃いめのコーヒー液ができたら熱いうちに、フグラスへ一気に注ぎます。
時間をかけて温度を下げるとコーヒーの液色が濁ってしまう場合があります。
味には影響ありませんが、透明度の高い清涼感あるアイスコーヒーを楽しむためには、必ず一気に冷やしてください。
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4最後に氷を数個足す
軽く混ぜた後、新しい氷を数個足して出来上がりです。
コーヒーの急冷時、氷はやや不ぞろいに溶けるので、見た目を美しく仕上げたい場合は、急冷用とは別の氷も用意します。
アレンジコーヒーに使う場合の淹れ方
冷たいアレンジコーヒーを作るときはドリッパーに氷を入れて、そこに熱いレギュラーコーヒーを注ぐ方法が大量に作れて便利です。
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1ドリッパーに氷を入れる
氷をいっぱいに入れたドリッパーとコーヒーサーバーを用意します。
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2上から熱いコーヒーを注ぐ
熱いコーヒーを一気に注ぎます。
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3ドリッパーをはずす
注ぎ終えたら、薄まらないうちにドリッパーをはずします。
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ホットコーヒーとアイスコーヒーの淹れ方の違い
1:焙煎の深いコーヒー豆を使う
冷たくしてもコクのある味わいが出せるように、ホットコーヒーを淹れる時よりも焙煎度が深めのコーヒー豆を選びます。
焙煎度合いで言うと「深煎り(フルシティロースト)」くらい。
挽き方はホットで飲む場合の中細挽きよりも1段階細かめの「細挽き」にします。
パッケージ商品ならアイス用を選びます。
夏場には、挽き売り店にもアイス用の豆が並びます。
2:ホットより、コーヒーの粉は多めに、お湯は少なめに
アイスコーヒーは、熱いコーヒーを抽出してから最後に氷に注いで一気に冷やすことで完成します。
氷が溶けて薄まることを考慮し、初めから濃いコーヒーになるように抽出します。
一杯分あたりのコーヒー粉の量は、ホットの時より3~5割増しの13~18g程度、注ぐお湯の量はホットの時よりやや少なめ(140cc程度)にするのがポイントです。
3:用意するもの
氷と、できれば大きめのグラスが必要です。
何杯も作るときは、まとまった量の氷を使いますのでたくさん用意しておきましょう。
また、マグカップなどで作るより、清涼感・透明感を楽しめるグラスの方が雰囲気が出ます。
ウォータードリップで豆の風味を最大限に引き出す
熱湯の熱を加えない分、コーヒーの味が素直に出る淹れ方です。
熱を加えず静かに一滴一滴時間をかけて抽出するので、必要以上の圧力も加わらず、すっきりとした味わいになります。
いわゆる、水出しコーヒー。
ウォータードリップはかつてオランダ領であったインドネシアで発明されたことから「ダッチコーヒー」とも呼ばれます。
「コールドブリュー(COLD BREW)」と呼ぶこともあります。
ウォータードリップの特徴は、コーヒーの風味が最大限に引き出されることと、濁りのない、香りと風味の豊かな琥珀色のアイスコーヒーが抽出できることです。
ウォータードリップに必要な器具】
[su_list icon="icon: coffee" icon_color="#956843"]
- ウォータードリッパー
- 細口ドリップポット
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ガラスでできた製品もあるため、扱いには注意が必要です。
小型のタイプは家庭の冷蔵庫にも入れることができます。
ウォータードリップ適したコーヒー粉と分量
コーヒー豆は深炒り(フルシティロースト~イタリアンロースト)のものを使います。
一杯分は、中細挽き~中挽きのコーヒー粉10gに対し、水100ccが目安です。
5人分など大量に作る場合は、コーヒー粉50gに対し、水700ccが目安になります。
抽出したコーヒーが温度変化するのを避けるために、水はなるべく冷水を使います。
ウォータードリップのおいしい淹れ方
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1コーヒー粉を入れる。
フィルター(バスケット)に杯数分のコーヒー粉を入れます。
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2 粉が湿るくらいの水を入れる。
コーヒー粉全体が湿るぐらいの水を入れてマドラーやヘラ、スプーンなどでかき混ぜ、まんべんなく湿らせます。
コーヒー粉に含まれる油分が水がなじむのに時間がかかるので、しっかり混ぜてください。
ここで全体にムラなく水分がいきわたるようにしないと、十分な抽出ができません。
また、湿らせた粉の表面は平らにならします。
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3水タンク(ボウル)をセットし、杯数分の水を入れる。
フィルター(バスケット)を水タンク(ボウル)にセットします。
上部の水タンク(上部ボウル)に杯数分の水を注ぎます。
一滴一滴ゆっくりと抽出が始まります。
調節棒がついているタイプのウォータードリップの場合は、点滴の様子を確認して、1秒間に2~3滴落ちるくらいに調節します。
抽出中、水タンクにゴミが入らないようにフタをかぶせます。
水の温度変化を避けるために、暑い場所での抽出は厳禁です。
なるべく涼しい場所に置いて抽出してください。
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4抽出完了。
上部の水タンク(上部ボウル)にセットした水が落ちきるまでに数時間(2~3時間)かかります。
全て落ちきったら、抽出完了です。
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5抽出したアイスコーヒーの飲み方
アイスコーヒーを攪拌して、濃さを均一にしてからグラスに注ぎます。
残ったアイスコーヒーは匂いが付かないようにフタをして冷蔵庫で保存してください。
熱をかけずに抽出しているので、味の変化が少ないコーヒーですが、なるべく早めに飲みきるようにしましょう。
水出しポットは手軽で「そこそこ以上」の味が楽しめる
「水出しポット」はコーヒー粉を水に浸すだけなのでテクニックいらず。
お湯を使わないので熱による化学変化がなく、低温抽出ならではのまろやかさが楽しめる抽出方法です。
できあがるまでの時間はかかりますが、夜に作って冷蔵庫に入れておけば朝にはおいしく出来上がっています。
いわゆる水出しコーヒー(コールドブリュー/COLD BREW)を手軽につくれるポットです。
インドネシアや中南米のコーヒー豆の生産地では、コーヒーと水を入れた壺を、一晩土の中に埋めておき、翌朝取り出してから濾過して飲む習慣がありました。
それに近い浸け置き式の淹れ方ですが、冷茶や麦茶のように簡単に作ることができます。
水出しポットに必要な器具
[su_list icon="icon: coffee" icon_color="#956843"]
- 水出しコーヒーポット(ストレーナー付)
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水出しポットに適したコーヒー粉と分量
コーヒー豆は深めに焙煎した中細挽きを50g程度、冷水を600〜650cc用意します。
水出しポット専用のコーヒー粉を使えばハズレはありません。
コーヒー粉と水の量はお好みで加減してください。
水出しポットのおいしい淹れ方
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1ストレーナー
ストレーナー(バスケット)にコーヒー粉を入れます。
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2ポット
ポットにストレーナー(バスケット)をセットします。
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3コーヒー粉に水を注ぐ。
コーヒー粉と水をよくなじませるために、少しずつ水を注ぎます。
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4粉をかきまぜる。
水を注ぎ終わったら、ストレーナーの中の粉を2~3回マドラーやスプーンでかき混ぜます。
このとき、かき混ぜすぎると苦味が出るのでご注意ください。
混ぜ終わったら冷蔵庫に入れて8時間くらいかけて抽出します。
この時間は、濃さの好みや作る量で加減してください。
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5グラスに注ぐ。
抽出が完了したら、余計な苦みや雑味を防ぐためにもストレーナーをはずしておきます。
ポットからグラスに注いで楽しみましょう。
熱をかけずに抽出しているので、比較的味の変化が少ないコーヒーですが、なるべく早めに飲みきるようにしてください。
ウォータードリップよりも水出しポットは味が落ちるの?
水出しポットは、決まった分量のコーヒー粉と水を入れ、抽出時間を一定にすれば、誰でも毎回同じ味を出すことが可能です。
中にはウォータードリップに比べると味に繊細さを欠くという意見もありますが、低温で長時間かけて抽出されるので、やはり雑味は少なく、おいしいアイスコーヒーが味わえます。
ただ、麦茶用のバッグなどにコーヒーの粉を詰めて水に浸しておいても作れますが、お茶用のバッグは目が粗いため、コーヒーの粉が出てきてしまうこともあります。
既にコーヒー粉がバッグに入った、「水出しコーヒーバッグ」は普通のポットに入れるだけなので、専用器具も必要ないので超簡単です。